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『裁判所事務官ってどんな仕事?』『試験はいつで、倍率はどのくらい?』。そんな疑問を持って、このページにたどり着いた方も多いはずです。

裁判所事務官ガイドは、裁判所事務官を目指す大学生・既卒・社会人の方と、高校生とそのご家族に向けた情報サイトです。

結論から言うと、裁判所事務官は「裁判所の中で、裁判と組織の運営を支える国家公務員」です。試験は人事院の試験とは別に、裁判所が独自に行っています。

なお、このサイトは裁判所の公式サイトではありません。裁判所の公式サイトに載っている情報をもとに、編集部が整理して書いています。

まずはこのページで全体像をつかんで、気になるところから各記事に進んでみてください。

裁判所事務官とは?特徴を早見表で

先に結論

裁判所事務官は、採用されると各裁判所の「裁判部」か「事務局」に配置されます。裁判部では書記官のもとで裁判の事務を、事務局では総務課・人事課・会計課などで裁判所の運営の事務を担当します。

『公務員なのは分かるけど、具体的に何をするの?』と思う方も多いですよね。まずは基本の情報を表で見てみましょう。

項目内容
身分国家公務員の特別職(地方公務員ではない)
採用試験人事院の国家公務員試験とは別に、裁判所が独自に実施
試験の種類総合職(院卒者区分・大卒程度区分)と一般職(大卒程度区分・高卒者区分)
配置先裁判部(民事・刑事・家事・少年の事件の事務)か事務局(総務・人事・会計など)
勤務地希望する高等裁判所の管轄区域内の裁判所
初任給の例一般職(大卒程度)278,400円、一般職(高卒者)240,360円
勤務時間1日7時間45分、土日・祝日・年末年始が休み

初任給は令和8年4月1日現在・東京都特別区内勤務の例です。地域や区分で変わるので、最新は公式の受験案内で確かめておきましょう。

裁判部と事務局、どちらで働くかで仕事が変わる

裁判部では、民事事件や刑事事件、離婚や相続などの家事事件、少年事件の手続を支えます。公式サイトの職員紹介では、書記官を補助する事務として「訴訟関係書類の授受や法廷の準備、来庁者の対応など」と紹介されています。

事務局は、裁判所という組織を回す仕事です。総務課の広報、人事課の研修、会計課の設備管理などがその例です。

全体像は裁判所事務官とは?仕事内容・なり方・試験でまとめています。1日の動きまで知りたい方は裁判所事務官の仕事内容をどうぞ。

『国家公務員なら国家一般職と同じ?』と迷う方は、裁判所事務官は国家公務員?特別職の身分で身分の違いを確認できます。

総合職と一般職、どちらを受ける?

総合職は政策の企画立案に関わる能力を、一般職は的確な事務処理の能力を重視して選ばれます。どちらで入っても、能力と勤務成績しだいで昇進の道が開かれていると公式のQ&Aでは説明されています。

総合職には、受験すれば一般職(大卒程度区分)の受験者としても合否判定を受けられる「特例制度」があります。区分ごとの違いは裁判所事務官の一般職とはと裁判所事務官の総合職とはで詳しく比べています。

試験の日程と倍率の目安

この章のポイント

一般職(大卒程度区分)は、春に申込み、5月に第1次試験、7月に最終合格発表という流れです。倍率は年度によって変わりますが、令和8年度の全国合計は4.5倍でした。

『試験っていつあるの?』『倍率が高すぎたらどうしよう』と気になりますよね。令和8年度の受験案内で、大卒程度区分の日程を見てみましょう。

日程(令和8年度)一般職(大卒程度区分)総合職(院卒・大卒)
申込受付3月13日(金)10時から4月6日(月)同じ
第1次試験5月9日(土)5月9日(土)
第1次合格発表5月28日(木)5月28日(木)
第2次試験論文は5月9日、人物は6月8日から7月3日筆記は6月6日、人物は6月8日から6月19日
第3次試験なし7月13日から14日(東京都)
最終合格発表7月9日(木)7月29日(水)

高卒者区分は時期がずれていて、令和8年度は申込みが7月1日から10日、第1次試験が9月13日、最終発表が11月13日でした。日程は毎年変わるので、最新は公式の受験案内で確認しておきましょう。

申込みはインターネットだけで、「事前登録」と「申込受付」の2段階です。事前登録だけでは申込みが終わっていないので、ここは気をつけたいところです。

一般職(大卒程度区分)の試験科目と配点

第1次試験は基礎能力試験と専門試験、第2次試験は論文試験と人物試験です。

裁判所事務官の一般職(大卒程度区分)の試験の流れと、配点が大きい人物試験の位置づけを示した図解
試験種目内容配点比率
第1次基礎能力試験知能分野24題・知識分野6題5/20
第1次専門試験憲法10題・民法10題と、行政法・刑法・経済理論から1科目10題5/20
第2次論文試験1題(第1次試験日に実施)2/20
第2次人物試験個別面接8/20

実は、配点が一番大きいのは人物試験なんです。筆記の勉強だけで終わらせず、面接の準備も早めに始めておきましょう。

令和7年度からは、一般職(大卒程度区分)の憲法の記述式がなくなり、専門試験はすべて多肢選択式になりました。古い情報のままの参考書や書き込みもあるので、専門記述(憲法)の変更点で今の形を確かめておくと安心です。

倍率はどのくらい?5年分の推移

ここでいう倍率は「第1次試験の有効受験者数÷最終合格者数」です。一般職(大卒程度区分)の全国合計を、公式の実施結果から並べました。

年度申込者数第1次有効受験者最終合格者倍率
令和4年度(2022年)11,4548,7731,5885.5
令和5年度(2023年)11,4698,5752,3513.6
令和6年度(2024年)10,9458,3551,9794.2
令和7年度(2025年)10,7398,9112,1354.2
令和8年度(2026年)9,9118,1311,8214.5

全国では4倍前後で推移していますが、地域で差があります。令和8年度は東京高裁の管轄区域が3.4倍、大阪高裁の管轄区域が8.3倍でした。

試験の全体像は裁判所事務官試験とは?区分・日程・倍率、科目と配点は裁判所事務官の試験内容で詳しく解説しています。

申込みの手順と例年のスケジュールは裁判所事務官の試験日と出願、第1次試験の対策は裁判所事務官の一次試験が参考になります。

裁判所事務官になるには?なり方4ステップ

先に結論

裁判所事務官になる基本の道は、採用試験に最終合格して、採用候補者名簿から採用されることです。官庁訪問のような訪問は必要ないと、公式のQ&Aで説明されています。

『何から始めればいいの?』という方のために、なり方を4つのステップにまとめました。

裁判所事務官になる4ステップ
  1. 年齢や学歴から、受験できる区分を確かめる
  2. 試験の種類と希望する高等裁判所を選んで、インターネットで申し込む
  3. 第1次試験と第2次試験(総合職は第3次試験まで)を受ける
  4. 最終合格後、採用候補者名簿から推薦・意向照会を経て採用される
裁判所事務官になるまでの4ステップを、区分選びから採用までの順に並べた図解

大卒程度区分は、実施年度の4月1日に21歳以上30歳未満なら学歴に関係なく受けられます。法学部でなくても受験でき、経済・文・教育・理学部など様々な学部出身の人が活躍しているそうです。

ここが大事なところですが、申込み後は試験の種類や希望する高裁、試験地を変えられません。どの地域で働きたいかは、申込みの前に決めておきましょう。

最終合格のあとはどうなる?

最終合格者は、試験の種類と高裁の管轄区域ごとに採用候補者名簿に高点順で載ります。名簿の有効期間は1年です。

採用は原則として翌年の4月1日です。受験生の間で「席次」と呼ばれるのは、この名簿上の順位のことなんです。

気になること押さえておきたいこと詳しい記事
席次とは?公式用語ではなく、採用候補者名簿の順位の呼び方席次の記事
採用はいつ?原則として翌年4月1日採用の記事
10月採用はある?名簿の有効期間内に欠員が出た時の推薦によるもので、年度と地域しだい採用の記事
臨時の募集は?各裁判所が個別に募集することがあり、条件は募集ごとに違う臨時的任用の記事

なり方の全体は裁判所事務官になるには?4ステップ、合格後の流れは最終合格から採用までの流れと裁判所事務官の席次とはで解説しています。

裁判所事務官ガイド

公務員試験の講座を資料請求で比べてみる

法律科目をゼロから学ぶ、論文を添削してもらう、面接の練習をする。独学で不安な部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。まずは資料請求で、コースの内容と受講スタイルを確かめてみましょう。

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講座の内容・料金は公式サイトで最新情報を確認してください。

ネットの声の読み方は?やりがいと大変さ

先に結論

ネットの声は「事実」「感想」「古い情報」に分けて読むと、判断に使いやすくなります。事実は公式で確かめ、感想は一人の体験として受け止めるのがおすすめです。

裁判所事務官について調べると、2ちゃんねるのような掲示板やツイッターで、いろいろな書き込みが見つかりますよね。『本当のところはどうなの?』と気になるのは自然なことです。

ただ、書いた人の立場も、書かれた時期も分からないことがほとんどです。特に試験制度は年度で変わるので、以前の書き込みが今と違うこともあります。

書き込みを読む時のチェック
  • 日程・科目・人数の話は、公式の受験案内で確かめたか
  • 「忙しい」「楽しい」は、どの職場のいつの話か分かるか
  • 憲法の記述式など、制度が変わったテーマの話ではないか
  • 一つの書き込みだけで結論を出していないか

やりがいについては、公式の職員紹介が参考になります。裁判員裁判の事件では準備が多く、部内の連携が大事だという話も紹介されています。

大変さとやりがいは、同じ場面から生まれることが多いものです。両方をセットで知りたい方は裁判所事務官のやりがいと大変さを読んでみてください。

勤務地はどう決まる?高裁の管轄区域と採用予定人員

先に結論

裁判所事務官の採用は、全国8つの高等裁判所の管轄区域ごとに行われます。希望する勤務地を管轄する高裁を選んで申し込み、その区域内の裁判所で働く形です。

『地元で働けるの?』『転勤はどのくらいある?』と気になる方も多いですよね。高等裁判所は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡の8つです。

令和8年度の一般職(大卒程度区分)の採用予定人員を、高裁ごとに並べました(令和8年1月現在)。

高等裁判所一般職(大卒程度)採用予定人員総合職(大卒程度)採用予定人員
札幌20人程度1人程度
仙台35人程度1人程度
東京155人程度6人程度
名古屋35人程度2人程度
大阪65人程度4人程度
広島20人程度2人程度
高松25人程度1人程度
福岡40人程度3人程度

例えば大阪高裁の管轄区域は、大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県です。

第1次試験の試験地は、希望勤務地に関係なく全国から選べます。一方で、第2次の人物試験は希望勤務地を管轄する高裁の区域内で受けることになります。

異動の目安

公式のQ&Aでは、異動はおおむね3年が目安で、採用された裁判所のある都道府県内での異動が一般的と説明されています。総合職は所属する高裁の所在地での勤務が中心で、多くの人が最高裁判所での勤務も経験するそうです。

地域別の採用と勤務地の決まり方は地方裁判所の事務官と勤務地にまとめています。

働く裁判所ごとの特徴は、家庭裁判所の事務官の仕事と最高裁判所の事務官とはで紹介しています。各裁判所が個別に出す臨時の募集は裁判所事務官の臨時的任用職員とはをどうぞ。

書記官へのキャリアは?事務官から広がる道

先に結論

裁判所事務官として一定期間働くと、裁判所書記官養成課程の入所試験を受けられます。合格して研修を受ければ、書記官として働く道が開けます。

『事務官と書記官って、何が違うの?』と迷う方も多いですよね。違いを表で見てみましょう。

メリット
    デメリット

      書記官は、法令や判例の調べもの、弁護士・検察官・当事者との打合せも担当します。裁判を円滑に進めるための要になる職種なんです。

      総合職で採用された人は、採用初年度に限り、入所試験の筆記試験が原則として免除されます。院卒者区分は全部、大卒程度区分は一部が対象です。

      目指す職種主な道関連する記事
      裁判所事務官裁判所の採用試験に合格して採用試験・なり方の記事
      裁判所書記官事務官として一定期間在職し、養成課程の入所試験に合格して研修書記官の記事
      裁判官司法試験に合格し、司法修習を経るのが一般的司法試験の記事

      事務官から書記官になる流れは裁判所事務官と書記官・裁判官の違いで詳しく解説しています。

      司法試験との併願や勉強の重なりは裁判所事務官と司法試験、人事院の試験との比べ方は国家一般職と裁判所事務官の違いが参考になります。

      勉強法と講座の選び方は?独学との使い分け

      先に結論

      裁判所事務官は独学でも目指せる試験です。ただ、法律科目の初学・論文・面接の3つはつまずきやすいので、その場面だけ講座を使うという考え方もあります。

      『予備校に通わないと受からないのかな』と不安になる方もいますよね。まずは、自分の状況に合った勉強のしかたを考えてみましょう。

      状況合いやすい勉強のしかた先に読みたい記事
      法律の勉強が初めて憲法・民法の入門部分だけでも、解説付きの教材や講座を使う講座の選び方
      法学部で基礎がある問題集中心の独学で進め、論文と面接は人に見てもらう独学の記事
      働きながら目指す通信やオンラインで、決まった時間に少しずつ進める講座の選び方
      高卒者区分を受ける基礎能力試験と作文を中心に、早めに面接の練習も始める独学の記事

      講座を比べる時は、今の試験の形に合った教材か、質問できるか、論文の添削や面接練習があるかを見ておくと安心です。

      資料請求や説明会では、裁判所事務官の一般職の科目に対応しているかを聞いてみてください。

      予備校・通信講座を比べるポイントは裁判所事務官の予備校・通信講座の選び方、独学のスケジュールと科目別の勉強法は裁判所事務官は独学で受かる?で紹介しています。

      目的別に記事を探す

      裁判所事務官ガイドの記事を、カテゴリ別に並べました。迷ったら「基本・仕事」から読み、次に「試験」「なり方・採用」へ進むのがおすすめです。

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      基本・仕事(3本)

      勉強法・講座(2本)

      公式・公的な情報

      公式情報について

      日程や採用予定人員、科目は毎年見直されます。受験を決めたら、裁判所の公式サイトで最新の受験案内を確認しておきましょう。

      申込みは裁判所の採用試験申込みサイトから行います。事前登録と申込受付の2段階なので、締切に余裕をもって進めておきましょう。

      よくある質問

      裁判所事務官は国家公務員ですか?

      はい、国家公務員の特別職です。採用試験は人事院の国家公務員試験とは別に、裁判所が独自に行っています。給与は試験の種類に応じて、人事院の試験で採用された人と同様と説明されています。

      法学部でなくても裁判所事務官になれますか?

      はい、なれます。公式のQ&Aでは、細かな専門知識より基本的な知識や理解を重視すると説明されています。経済・文・教育・理学部など様々な学部出身の人が活躍しているそうです。

      裁判所事務官試験の倍率はどのくらいですか?

      一般職(大卒程度区分)の全国合計は、令和8年度で4.5倍でした(第1次試験の有効受験者数÷最終合格者数)。地域で差があり、同じ年度でも東京高裁の管轄区域は3.4倍、大阪高裁の管轄区域は8.3倍でした。

      裁判所事務官から書記官になれますか?

      はい、なれます。事務官として一定期間在職すると、裁判所書記官養成課程の入所試験を受けられます。合格して所定の研修を受けると書記官になります。

      このサイトは裁判所の公式サイトですか?

      いいえ、公式サイトではありません。裁判所の公式サイトに載っている情報をもとに、裁判所事務官ガイド編集部が整理して書いている情報サイトです。最新の情報は公式の受験案内で確認してください。

      まとめ

      このページの要点
      • 裁判所事務官は、裁判部か事務局で裁判所を支える国家公務員の特別職
      • 一般職(大卒程度区分)は春に申込み、5月に第1次試験、7月に最終合格発表
      • 倍率は全国で4倍前後だが、高裁の管轄区域によって差がある
      • 採用は高裁の管轄区域ごとで、原則として翌年4月1日
      • 事務官として経験を積むと、書記官を目指す道もある
      裁判所事務官ガイド

      裁判所事務官ガイド 編集部

      裁判所事務官の仕事内容・なり方・採用試験の日程や科目・倍率、書記官へのキャリア、勉強法と講座の選び方を、裁判所の公開情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト